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GWIニュース

GWI アップデート―2025年9月号

GWI アップデート―2025年9月10日号

―GWIの国連での取り組み-
GWI、子どもの権利条約に基づく選択議定書に関する公開作業部会の第1回会議に出席し、幼児期教育、無償の就学前教育、無償の中等教育の権利について協議する

  GWIは、2025年9月1日から3日までジュネーブの国際連合欧州本部で開催された、子どもの権利条約の選択議定書に関する公開の政府間作業部会に参加しました。この会議では、幼児教育、無償の就学前教育、無償の中等教育の権利について話し合われました。この重要な会議は、教育の権利を強化するための選択議定書の策定を求める国連人権理事会第56会期第5号決議(2024年7月10日に採択)に基づいて召集されました。この取り組みは、初等教育の一環として幼児期の教育と保育を明示的に認めることを目指しています。すべての子どもに対して、少なくとも1年間の無償の公立幼児教育と無償の公立中等教育を提供することを義務付け、教育における国際的な協力を促進し、子どもの権利条約第44条に基づく既存の報告書に新たな報告義務を組み入れることを目指しています。

オープニングセッションでは、世界各地の子どもたちの声が紹介され、安心して参加できる包摂的な環境の中で、すべての子どもたちが意欲的にかつ意義のある参加をすることができました。印象的なプレゼンテーションの中には国連人権副高等弁務官Nada・Al-Nashif氏の発言もありました。彼女は、何百万もの子どもたちが未だに基本的な教育の権利を奪われている現状を強調しました。2024年のユネスコの報告によると、2億5100万人の子どもたちが学校に通っておらず、特に貧困地域、農村部、紛争の影響を受けている地域でその状況は深刻です。なかでも女児への影響は大きく、学校閉鎖の影響を最も受けており、世界的に見ると10人中4人が上級中等教育を修了できていません。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)の児童・青少年の権利ユニットのコーディネーターであるGuerras Delgado氏は、準備段階で168件の提出があったことを明らかにしました。データによれば、12年間の無償公教育を保障している国は全体の34%に過ぎず、特に障害のある子どもや農村地域の子ども、少数派または避難民の子どもたちは、依然として差別やインフラ面での障壁に直面しています。

OHCHRは会議の結果を取りまとめ、作業部会はその進捗報告を人権理事会に62回目の会議までに提出することが義務付けられています。GWIは、選択議定書の草案の公表を心待ちにしており、それが子どもたちの実際の生活を反映し、すべての人々、特に世界各地で依然として教育への不均等な障壁に直面している女児や若い女性たちにとって、公平な教育へのアクセスを促進する内容となるように、引き続き尽力しています。この揺るぎない取組みへの姿勢は、GWI事務局長Stacy Dry Lara氏の発言でも強調されました。「GWIは創設106周年を迎え、また新たな3年間の活動期間を終えました。節目を迎えた今も、私たちのビジョンは変わることはありません。世界中のすべての女児と女性が初等教育を超える教育を受けることができる未来を実現することです。」と。

 

GWI アップデート―2025年9月24日号
―GWIメンバー・ニュース-
EXPO2025スイス館で開催「政治における女性たち」——JAUWと連携して

2025年8月7日、EXPO 2025大阪・関西万博のテーマ週間「平和、人間の安全保証、尊厳」に、スイス館にて示唆に富むイベントが開催されました。この催しは、JAUWとGWIの共催によるもので、「政治における女性たち Part II」と題されたこのセッションでは、平和と尊厳、そして包摂的な統治の要として、女性の政治参加とリーダーシップの重要性が力強く語られました。

このイベントは、元外務大臣・上川陽子氏による基調講演で幕を開けました。講演では、自身の政治的歩みを振り返りながら、女性がリーダーとして直面する課題と可能性について語りました。彼女の講演は、続くパネルディスカッションの活気に満ちた雰囲気を形づくる契機となりました。このディスカッションには、国会議員をはじめ、県議会、市議会の女性議員たちが登壇し、さらに海外からは女性外交官や、在大阪スイス領事館の領事兼Swissnex in Japan(スイスネックス・イン・ジャパン)のCEOであるDr. Felix Moesner氏も参加しました。パネリストたちは、女性が政治の場で直面する構造的な障壁、これまでに達成された進展、そして真の男女平等を実現するために残された課題について、それぞれの視点から洞察を共有しました。

このイベントにはグローバルな広がりもあり、ジュネーブからオンラインで参加のStacy Dry Lara GWI事務局長がJAUWの鈴木千鶴子副会長とMC担当でCIRの大井恭子理事と直接意見交換を行いました。この国境を越えた対話は温かく迎えられ、活発な意見交換が行われました。女性の政治的な声を高めることが、強靭で公正な社会を築くために欠かせないというメッセージが、改めて力強く示されました。

 GWIは、本イベントを意義深い交流の場にしてくださった登壇者、パネリスト、そしてすべての参加者の皆様に心より感謝の意を表します。とりわけ、この貴重な機会の実現に尽力してくださったJAUWの皆様には、深い感謝を申し上げます。

 

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