1. HOME
  2. 大学女性協会とは
  3. 会長より ご挨拶

大学女性協会とは

JAUW Information

会長より ご挨拶

greeting

「JAUWを次世代に引き継ぐために」

大学女性協会会長 岩村道子

 

 第12回定時会員総会は、5月21日に8年ぶりに東京で理事会主導により開催されました。総会にご出席くださった方々、議決権行使書で議案評決をなさってくださった方々、そして総会運営にご協力くださいました東京支部、収益事業委員会の皆様に心から御礼申し上げます。
総会終了後、理事会は昨年度と同じ顔ぶれの理事14名、監事1名の構成で、2年目の任務に入っております。理事・監事定数を充足しておりませんが、この1年間の経験を活かしてメンバー全員それぞれの担当業務を全うしてまいります。
会長としての私はと申しますと、大学女性協会理事会の中枢である業務執行理事を初体験し、この業務に経験豊富な理事はもとより会員の皆様のサポートにより、とにもかくにも1年が過ぎました。大学女性協会という組織についてより深く理解できるようになったと同時に、見解の違いはあるとしてもJAUWに対する熱いお気持を会員の皆様誰もがお持ちのことを実感することができました。今年度は、そうした会員のお気持を大切にしつつ、昨年度よりもリラックスして任務を遂行してゆきたいと思っています。
今秋開催するJAUW公開セミナーではメインテーマ「教育・ジェンダー・共生」のもと、サブテーマを昨年シンポジウムの「ユースの視点」から一歩進めて「ユースの力」を日本の未来に活かすための方策を考える予定です。政治学者の三浦まり会員を基調講演者とし、地方行政に携わった経験をお持ちの会員、国内奨学生の方たちなどがパネリストとして登壇いたします。皆様のご参加をお待ちしております。しかしながら、会員には現役で多忙なためセミナーをはじめJAUWの種々の活動には殆ど参加できない方も多数いらっしゃいます。例えば、守田科学研究奨励賞受賞者には受賞時に入会をお願いしていますが数年会費会員を継続後、退会される方もおいでです。リケジョの理想的なロールモデルである受賞者と国内奨学生のみなさんをJAUWとしてつなげられたらと私はかねてから願っておりました。その方向に向けての第一歩として、昨年来、東京と京都支部で支部活動に参加くださっている若手会員4名と理事数名とで、「次世代につなげる会」を仮称とするオンラインでの話し合いを重ねてきました。その話し合いの中で、若手会員企画のワークショップが2月19日に実現いたしました。今年度はさらに多数の現役会員に参画をお願いして「次世代につなげる会」を何とか形あるものにしたいと考えています。

 さて、皆様ご承知のように、2012年に一般社団法人としての第一歩を踏み出したJAUWは、移行法人としてそれまでの社団法人時代の全財産を公益目的事業ために17年間(2029年度まで)ですべて使い切ってしまうようにと内閣府から指導されております。公益目的事業としては、社団法人時代から継続する4つの事業(セミナー・調査研究、奨学金・奨励賞、国際奨学・支援、国際ネットワーク)を指定しています。これらの事業、例えば国内奨学生制度、国際奨学生制度などは移行期間終了と同時に終了することになります。存続させるためにはJAUWとして新たに資金を調達しなくてはなりません。
幸いなことに守田科学研究奨励賞は、歴代の会長(中村久瑠美氏、鷲見八重子氏、加納孝代氏)のご尽力により故守田純子様の4回目の遺贈金を今年4月に頂戴し、移行期間終了後も当分の間継続することが可能となりました。守田様ご遺族にこの場を借りて感謝申し上げます。また、今年度からは指定寄付金による「若手女性科学者海外研修助成事業」が開始されました。一方、国内奨学金事業は1947年に開始されて以来、これまでに1300名をゆうに超える女子大学生、大学院生に奨学金を授与してきました。移行法人期間終了が近づきつつある今、伝統あるこの制度の存続につて議論を始める必要を感じています。
これまでも2029年以降の活動継続のために創立70周年記念募金、創立80周年記念募金パトリシアが設立されて会員の皆様からご協力いただいてまいりました。2021年度に開始した創立80周年記念パトリシア募金は2025年まで継続いたします。引き続き皆様のご支援をお願い申し上げます。

                        2023年7月