京都支部新年会
                                                             2013126

 まず中川慶子支部長から新年の挨拶があった。本年も年明け早々、アルジェリアで信じられないような人質事件が起き大
変な犠牲者を出しています。昨年末の衆議院選挙では、女性議員数は、再び後退し39名でした。新政権には、経済政策も
さることながら、この超高齢社会において、私たちが平和で安心して暮らせるような社会の実現に力を入れてほしいと期待
したいものです。今年の冬は例年になく寒いようですが、私たちの会も冬ごもりをすることなく、皆様のご協力のもと活動し
たいと思っています。今年もどうぞよろしくお願いします。という趣旨のお話だった。

 その後、楊 雪元(ヨウ ケツエン)さんの中国笛、オカリナの演奏とテノールの歌を聴いた。楊さんは、中国天津市出身。
文化大革命の年に生まれる。盲目だったため、ひとりでも生きていけるようにと両親が、音楽の才能があった楊さんに9歳
の時から中国笛を習わせた。その後、障害者を受け入れる長春大学特殊教育学院音楽科に入学、中国笛を専攻する。19
99年に来日。ここで声楽の才能も伸ばすよう勧められ、京都市立芸術大学大学院音楽研究科修士課程声楽専攻修了。北
村敏則氏に師事する。第2回中国音楽国際コンクール器楽の部最優秀賞、声楽部門第1位。日本では第18回日本クラシ
ック音楽コンクール声楽部門上位入賞。現在は中国、日本各地で演奏活動を行い、驚きの中国笛テクニック「三五七」、ドラ
マチックテノール楊雪元の世界「情熱」の2本のCDをリリースしている。



 まず2種類の中国笛を使って中国の曲を演奏した。1つは手のひらにのるほどの小さいもので、その2つを自在に操りな
がら演奏する、その巧みさに一同圧倒された。普通のフルートより澄んだ、心に染み入る音色だった。次に、イギリス製の、
二重奏ができるというオカリナで、うぐいす、きつつきなどの鳥のさえずりの入った楽しい曲を吹いたが、その鮮やかな技巧
には一同驚嘆した。声楽では、まずイタリア歌曲の「オーソレミオ」を歌ったが、思いがけないほど艶のある魅力的な声と豊
かな声量に一同本当に感動した。日本の歌は、「北国の春」。2011,3,11の東日本大震災から2年経とうとしているのに、ま
だ仮設住宅に住んでいる人たちの映像をよくテレビで見るので、東北の人が故郷の春を思う気持ちを歌った、「白樺、青空、
南風。こぶし咲く・・・」で始まるこの歌は昔よりずっと切実に心に響いてきた。アンコールには中国の歌「夜来香」(イエライシ
ャン。この中国の歌は、戦争中に山口淑子が李香蘭という名で歌っていたもので、彼女は日本のスパイだったと一時疑わ
れたこともあり、この歌は中国では歌われないと聞いていたが、もうそういう拒否反応はなくなったのだろうか。3曲ともとて
も良かった。文化大革命の時のお生まれだとのことで、その時の中国の混乱のなか、色々ご苦労があったと思うが、それを
乗り越え、今このように活発に両国で演奏活動をしていらっしゃるご様子に、一同盛大な拍手をお送りした。奥さんは日本
人の方だと思われるが、かいがいしく演奏の手助けをしていらっしゃるご様子が印象に残った。

 そのあと食事の時間となり、伊藤洋子会員に乾杯の音頭をとっていただくことになったが、その前に彼女は楊さんの前に
いらっしゃり、彼の音楽が素晴らしくて感動したことを、とてもきれいな中国語でおっしゃった。彼女は中国文学のご出身。私
たちを代表して中国語で彼にお礼を言っていただけたので、さすが大学女性協会、と皆さん嬉しく思ったのではないだろう
か。それぞれの健康を願って乾杯(かんぺい)したあと、食事と歓談に移った。イタリアンのお食事は美味しいと好評だった。
昨年はJAUWの性格が変更になった。その後会がどのように具体的に社会とかかわって行くのかはまだ不透明であるが、
今年は少し明白になることが期待される。新年会では久しぶりにご出席になった方もいらっしゃり、その方たちと旧交を温め
たり、楽しい懇談の時間を持ったあと、最高気温5度というこの冬一番の寒さのなか、皆それぞれ家路についた。