2012年度支部総会報告

 2012年度の京都支部総会は、4月14日ウィングス京都にて、出席者24名(委任状13名)をもって
成立し、開催されました。4月14日現在の会員数は45名。

 2011年度事業報告、2011年度会計報告、2012年度事業計画案、2012年度会計予算案が提案

され、承認されました。特筆すべきことは、2012年度から、大学女性協会が一般社団法人に移行するため、
それに伴って京都支部として、改めて作成された「支部規約」「支部長・副支部長推薦委員会にかんする細則」
が提案され、承認されたことです。また、一般社団法人への移行に伴って、会計がゼロから新しく出発するこ
とになり、そのためにとられた方法が報告され、承認されました。

 また、昨年度の活動をまとめた冊子『京都支部の紹介と2011年度活動報告』が発行されましたので、そ
れを出席者にお渡しし、欠席者には郵送しました。残った冊数は、全国の各支部に配布するほか会のPR用に
適宜使っていくことになります。

 
午後は、国連女性の地位委員会にご出席になった廣田輝子会員の「『国連女性の地位委員会』に出席して」
と題する講演を拝聴しました。

 そのあとミニバザーが開かれ、その収益金47,800円は大学女性協会の国内奨学生に応募された学生・
院生(京都支部管内)に図書券をお送りすることになります。




                           総会講演要旨  2012414
                     CSW56参加報告
                                    JAUW京都支部 廣田輝子
 
 今年の国連女性の地位委員会(CSW56)は227日から39日までニューヨーク国連本部で開催された。
国連により諮問的地位を与えられているNGOには派遣できる人数の枠が割り当てられている。その資格を有
する日本の国際婦人年連絡会に所属するJAUWから4名(1名はIFUW枠)が派遣されることになった。その1
人としてCSW56に参加した。 CSW56に参加することは並行して国連本部周辺で開催されるNGO/CSW/NY
のフォーラムに参加することでもあった。

 NGO/CSW/NYとはニューヨークに拠点をおくNGOであり、ジュネーブとウイーンで活動するシスター
NGOと呼ぶ2つのNGOと協力関係にある。このニューヨークのNGOは国連によって特別協議資格を与えら
れている80以上のNGOを束ねていて、国際婦人年連絡会もその中の1つである。 NGO/CSW/NYのフォ
ーラムが出版したCSW56のハンドブックはさまざまな情報が記載されていて参加者にとって必要不可欠なも
のであった。このフォーラムは会期中コンサルテーションデイ、リセプション、UN Women と共催の朝のブ
リーフィング、250以上もあったパラレルイベント、アーティザン・フェア、国際女性の日マーチ等のイベン
トを主催した。



 CSW56会議開始前日、2月26日に開催されたコンサルテーションデイは会議参加者にとってオリエンテー
ションの意味もあり、きわめて重要なイベントであった。この日の基調演説はCSW56期間中実質的な仕事に
責任を持つUN Womenの局長であるミシェル・バチェレ元チリ大統領とNGO/CSWから今年度女性栄誉賞を
与えられたニカラグアのミルナ・ケインさんの二人であった。2011年度ノーベル平和賞を受賞した3人の
女性の内の1人、リベリアの平和活動家リーマ・ボウイーさんもゲストスピーカーとして挨拶した。CSW56
の議長は同じリベリアのマヨン・カマラ女史であったことをここで述べておきたい。全体として中南米やアフ
リカの女性達の元気な姿が印象的だった。

 CSW56、すなわち56回目の国連の女性の地位委員会は227日から始まった。日本政府代表団の1員でない
限り、会議場に入るにはセカンダリーパスと呼ばれる2つ目のパスが必要となるが、JAUWの場合このパスは
14名に1枚の割り当てで入手が難しいものだった。さいわいなことに2週間の滞在中、2回本会議を傍聴する
機会があった。各国代表、招かれている団体やNGO、それに有識者達のステートメント等は公開されたが、
実際の討議、採決は非公開で議場に入れなかった。

 日本政府代表橋本ヒロ子さんの言葉を会場で聞くことはできなかったが、数日後、日本政府代表団のブリー
フィングの席で配られた資料によれば、彼女はステートメントの冒頭で東日本大震災に際し各国から寄せられ
た暖かい支援に対して感謝の言葉を述べ、優先テーマである活力ある農山漁村の実現に向けた日本の総合的な
取り組みとして3点を挙げていた。(1)農業者団体等における女性役員等の登用目標を設定すること(2)
女性の地位の向上のため、地域農産物を活かした起業活動に向けた取り組みをすること(3)各所帯員が経営
方針や役割分担を取り決める「家族経営協定」を普及させること。これらの3点は昨年12月、CSW56会議の
準備のため訪れた京都府庁の男女共同参画課で実際に伺って来た京都府の取り組みと一致するものだった。

 女性の地位委員会(CSW)は国連の経済社会理事会のもとにある委員会の1つで、政治・経済・社会・教育
分野における女性の権利の促進に関する問題および女性の権利の分野で早急に勧告を必要とする問題を経済
社会理事会に報告する任務がある。理事国45か国は地域割り当てで選出され、4年任期である。毎年約2週間
開催されるCSWには、年毎に定められる優先テーマに関する合意結論が成果として求められている。合意結
論に加えて、この委員会は女性の権利の問題に関する決議も採用できることになっている。

 CSW56の優先テーマは「農山漁村女性のエンパワーメント及び貧困・飢餓撲滅・開発・今日的課題におけ
る役割」であった。残念ながらCSW56は会期中に優先テーマに関する合意結論が得られず、合意結論のない
会期になってしまい委員会に求められている任務が果たせなかった。しかしながら、女性の権利の問題に関す
る決議の採用において、日本は初めて主提出国となって決議案を提出し7本中の1本として採択されたことは
特筆すべきである。

 「自然災害におけるジェンダー平等と女性のエンパワーメント」という決議案は日本の大震災の経験をふま
えて、女性に配慮した災害への取り組みを促進することを目指したものである。その概要の一部は次のような
ものである。防災・救援にジェンダーの視点を取り入れること、意思決定過程に女性の参画を確保すること、
市民社会、女性ボランテイア等の役割を認識し、これを奨励すること等である。日本からのサイドイベントや
パラレルイベントは「災害とジェンダーに関する調査・研究」を発表したりして、情報を広め、この決議案の
採択を助けた。

 37日国際女性の日、午後の会議に先立ち、午前10時、国連ノース・ローンビル第四会議場はすべての座席
が、各国代表ではなくグラウンドパスを持つNGOの人々で埋まった。パン・ギムン国連事務総長のスピーチ
とミシェル・バチェレUN Women 事務局長のビデオスピーチを聞くためだった。最後にパン国連事務総長
の言葉を紹介する。「もし農村女性が生産的資源に対して平等のアクセスを得ることができれば農業生産は
4%上昇し食と栄養の安全保障が強化され、15000万もの人々が飢えから解放される。…各国政府、市民社
会、民間企業に対しジェンダーの平等と女性のエンパワーメントに全力を注ぐよう求める。」

 38日午前11時、NGO/CSW/NY主催の国際女性の日祝賀マーチが1番街のE.42.nd. St.を出発してハマーシ
ョルド広場までにぎやかに続きました。参加者は全員マーチする理由をマジックで書いた黄色いたすきをかけ
て、先導するドラムやなべやふたのにぎやかな音に合わせて2番街を歩きました。You Tubeの画面でこの日歩
いていた私を見ることができることを最近知りました。出会いもありました。35年前まで住んでいたロング
アイランド・ストーニイブルック近くの町から参加した人と話がはずみました。偶然その人は私達家族が滞米
中、ファミリイドクターだった人の友人でした。



 会議初日にも大きな出会いがありました。サンフランシスコからのグループです。最初に出席したパラレル
イベントが縁で、グループの他のサイドイベントやパラレルイベントにも出席、食事を共にする仲になりまし
た。5WCW(5th World Conference on Women)をご存知でしょうか。第5回世界女性会議です。1995年北京
で第4回世界女性会議が開催されてから15年が経つ3年後の2015年にサンフランシスコで第5回目を
開催したいと運動しているグループです。すでに国連のパン事務総長は、今年7月の国連総会で第5回世界女
性会議の開催を議題にすることを発表しています。場所の設定はその後になるわけですが、彼女たちの計画が
実現されることを心から祈っています。